2024年8月号(160号)-4
自分の健康は自分で守る
関西よつ葉連絡会事務局/編集部
昨年末にPFASの血液検査に参加しました(本紙6月号3面に関連記事)。検査結果は今年、春ごろという話でしたが、7月になってようやく結果が届きました。PFASとは有機フッ素化合物の総称で、熱や油、水をはじく防水スプレー・フライパンなどに使われる物質です。また最近では水道水だけでなく、大気や土壌からも体内汚染をすることが分かっています。体内に蓄積し、半減期は3年~6年になります。
摂津市にダイキン工業の製作所があり、その周辺地域では汚染値が高いという報道もされています。そのこともあり、昨年末に関西の各地に住むよつ葉職員5人で血液検査を受けてきました。自分たちが自ら検査してみることで、「問題をより身近に捉えるきっかけにしよう!」と考えたからです。結果が届くのが、こんなに遅れたのも多くのひとの関心を呼んでいるからだと思います。
結果はよつ葉職員5人のうち、2人がPFASの血漿中濃度が「要注意」の値になりました。「要注意」の値になると脂質代謝異常・甲状腺ホルモン・腎がん・精巣がん・潰瘍性大腸炎の懸念があるということです。検査結果に同封された報告書には家に浄水器をつけるだけでPFOA・PFOS値の低下に一定の効果が出るということが分かりました。ぼく自身も「要注意」の値だったので、相談外来の診断を受けてきました。各臓器がんのエコー検査を受けました。幸いそこでは腫瘍などは見つかりませんでした。
ぼくは京都在住なのですが、今回の検査は大阪府を中心としたもので、摂津市の血中濃度の高さを明らかにすることが目的だったところもあり、「京都のことはまだ本格的に検査できていないので、原因は分からない」ということでした。「PFOA・PFOSフリー」の商品が普及してきているので、浄水器の使用やフライパンを避けるなど、気をつければ、数値は下がる可能性があるという話でしたが、やはり、心当たりがないということがまだ未知なものであることの証で、そのことへの恐怖感はあります。3面にある半導体メーカーからもPFAS汚染の懸念があります。自分の身体は自分で守るという当たり前のことですが、住民の健康を守らない企業に対して市民の声や住民説明の必要性を訴えることも自分の健康を守ることにつながっているのだと改めて思いました。
大阪PFAS汚染と健康を考える会
TEL 06-6268-3970
3回連載ー野菜で世界を愉快に②
べじたぶるぱーく 植田絵美
能勢に移住し、4人の子どもにも恵まれ、現在ではスタッフ5、6名が共に事業に取り組んでくれています。紆余曲折はありましたが、ここまでやってこれたのは本当にラッキーだったし、私たちを受け入れてくれた能勢の自然や能勢の人々、ご購入くださる皆さまや取引先の方々、それからべじたぶるぱーくのスタッフ、応援してくれる方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。
野菜を育てる際には農薬や化学肥料を使用せず、加工品をつくる際も極力添加物は使用せずに、身体にやさしい原材料や地元の素材を使用するよう心がけています。私たちがつくる野菜や加工品、また、私たちが発信する発見や感動、そういったものを通して、「楽しい」「おいしい」「ほっとする」「愉快」…。そういうポジティブな気持ちになってくださる方が増えることを願っています。べじたぶるぱーくのモットーである「野菜で世界を愉快に」という言葉には、私たちの活動を通してポジティブな気持ちになってくださる方が増えたらいいな、世の中が良い方向に向かえばいいなという想いが込められています。
活動当初は自社の余剰野菜や規格外の野菜をジャムやピクルスに加工していたましたが、今では栗や柚子、山椒、いちご、トマト、米など町内の他の農家さんの作物も仕入れて使用させていただいています。それによって生産者にもお客さまにも喜んでいただけると考えています。地域資源を有効活用し、里山の価値を可視化し、農業所得が向上することで地域活性化や里山の保全につながることも目指しています。これからも野菜で世界を愉快にしていきたい、大好きな能勢の里山環境がこれからもずっと続いてほしい、そんなことを考えているべじたぶるぱーくです。
編集委員からの一言
姪の子、小学1年生の悩み。「給食の時間が好きじゃない」と。納豆、厚揚げ、高野豆腐、そしてあんこと昭和感あふれる食べものからフライドポテトやチーズといったものももちろん大好き。まさか学校給食でつまずくとは。GW明けから2カ月間、毎朝、大粒の涙を浮かべながらの登校。「先生が怖い」という理由もあったが、「給食もイヤだ!」と。
楽しんでほしい給食時間。給食センター方式なので4時間目から漂ってくるいい香りも楽しめない、今まさに給食をつくってくれている人がいるのだと感じることができないのも残念なところ。無償化や地産地消、有機給食などもちろん頑張って進めてほしい取り組みですが、わたしはただただ食事の時間はみ~んな楽しい時間であってほしいと願うばかり。「食べられないものがあったら食べられる子にこっそりあげちゃえ~」と言っている悪い大人です。そう! わたしはまさしくそうやって先生の目を盗んで・・・(笑)。あまり参考にならないと気づいた1年生が今年の七夕短冊に書いた願い。〝きゅうしょくをたべれるように〟。まさかの織姫頼みでした。
(よつ葉連絡会事務局 荒岩美也子)