
シリーズNo.4 イタリア生産者とのつながり
よつ葉50年の歴史の中で、日本でも世界でもいろんな出来事や事件がありました。そうした出来事に対して、よつ葉はこれまでどのように向き合ってきたのか。このシリーズでは、そのいくつかを取り上げて振り返ってみます。
思い出話ではなく、よつ葉の活動と考えの礎になっていることを。そして未来の指針としていくために。
イタリアの食文化や生産者から学ぶこと
思いがけない出会いから始まったイタリアオーガニック商品の輸入
きっかけは2004年、よつ葉職員グループが、スローフード運動や地域コミュニティづくりについて知見を広めるためイタリアを訪問したことでした。滞在中に訪ねたスローフード協会のレストランの地元料理やワインが本当に美味しかった!こと、そして当時通訳として帯同してくれた、イタリア文化に造詣の深い松嶋健さん(現広島大学教授)の助けもあり、「生産者の顔の見える商品を、背景にある思いや歴史、文化まで含めて紹介する」というコンセプトで、翌年から輸入がスタートしました。
原料も製法も、その土地らしさ、その人らしさがある
よつ葉でお付き合いのある生産者は、北はトレンティノ=アルト・アディジェ州から南はシチリア州まで複数の地域に及びます。どの生産者もオーガニック原料を使うことは共通していますが、それ以外はバラバラ。特にワインやオリーブオイルは地域特性が強く、長くその土地で育てられてきた土着品種を使います。統一国家になってまだ1世紀半のイタリアは、大小さまざまな都市国家や自治都市で構成されてきた歴史が長く、人々の帰属意識は国より地域にあることが、その多様性のベースにあるのかもしれません。
そして、ワインやオリーブオイルの生産者は、その原料を育てる農業者でもあります。日々土に触れ、そこに生育する植物や動物を観察し、気候を肌で感じているからこそ、彼らが作る最終製品には、その土地らしさやその人らしさが表れます。
土地に根づき、暮らしていくこと
先日、来日したワイン生産者のロベルト・ディフィリッポさんは、数年前から、近隣農家のぶどうの買取を始めました。それは、自分の畑とワイナリーだけがうまくいけば良いのではなく、近隣の農家も含めて、一緒に地域の農業をつないでいきたいからです。地域の人々とともに、その土地で暮らし、農業を大切にする気持ちは、私たちよつ葉にも共通する思いです。
よつ葉でイタリアの食材を紹介することが、食文化の多様性を楽しむことにつながり、私たち自身の日々の食や暮らし、地域のことを考えるきっかけになると良いなと思いながら、これからも交流を続けたいと思います。またイタリア生産者訪問ツアーが再開できますように。
(ひこばえ 松尾)
