2024年137便₋4
あかうしの出荷が始まりました
3月からいよいよ本格的にあかうしの出荷が始まります。月2頭ペースでカタログ“Life”での販売で交雑種との2種配置になりますが、数年かけて徐々に切り替えていく予定です。
思い起こせば一昨年の5月からあかうしたちは高知から春日牧場に来るようになり、現在46頭のあかうしが春日で暮らしています。和牛を肥育するのは初めてだったので当初は手探りで、牛の様子を見ながら黒毛和牛の肥育を参考に試行錯誤して世話をしてきました。病気になって熱を出せば獣医さんを呼んで看てもらい看病したり、四苦八苦していましたが、1年経った頃になんとなくわかってきて、それからは順調にいくようになり平和な日々が続いています。とりあえず出荷するまでにこぎつけられて、まずはホッとしています。まだ始まったばかりで今までの経験と勉強を糧にレベルアップをしていきたいと思っています。仔牛たちがすくすく育ち、日に日に丸く大きくなっていく姿を見ているとほっこりします。たぶんここで働いているみんなも同じ気持ちだと思います。性格が温厚でのんびりしていて見ていて飽きない、そんな牛たちです。
あかうしのことばかり書いていますが、春日牧場にはF1(交雑種)、ホルスタインもいます。どの牛も健康で元気に育つよう日々牛たちの世話をしていきたいと思っています。春日では牛たちのエサである粗飼料国産100%を目指し、それに向けて取り組みを始めています。毎日牛たちと向き合い自然の中での生活は充実しています。
(春日牧場 松本 伊史)
能勢産直だより
チョコレートのワークショップin能勢
昨年10月、エストニアのチョコレート職人のアイヴォさんご一家が来日され、能勢にある「そば切り蔦屋」さんの古民家で、チョコレートのワークショップを開きました。
アイヴォさんは、家族に安全で美味しいものを食べさせたいとの思いから、動物性原材料を排し、石臼で原料を混ぜ合わせる伝統的なチョコレート作りを、ご夫婦でされています。土に還る包装フィルムをパッケージに使うなど、地球環境にも配慮されています。
一方、「そば切り蔦屋」さんは、その日来店するお客さんのために、石臼で挽いたそば粉で、朝、蕎麦を打たれます。季節を大切にした里山料理の食材も、信頼できる農家さんの野菜やよつ葉の無農薬豆腐など、厳選されたものばかりです。また、地元の議員団体に乞われて、食の危機を訴える『食の安全を守る人々』の上映会にお店を貸してくださるなど、蔦屋さんはよつ葉と多くの問題意識を共有し、行動される、頼もしいよつ葉ステーションでもあります。
ワークショップは、山椒がぴりっときいたホットチョコレートで会員さんをお迎えして始まりました。カカオの風味や栄養分を損なわないよう、低温でじっくり「ローチョコレート」を作っていくアイヴォさんの手つきを見つめる会員さんたちの目つきは真剣。その後会員さんたちも参加する段になると、用意されていた能勢の銀寄栗やよつ葉の鬼胡桃、干し芋、バナナなどをチョコレートにトッピングしたりして、和気あいあいとした雰囲気になりました。
蔦谷夫人はもともと、アイヴォさんのチョコレートのファンでいらしたとか。そして、アイヴォさんはエストニアで、この話が決まる前に、蔦屋さんの蕎麦打ちの動画を観られていたという機縁! 出会うべくして出会った人々が集う、自然で温かな会でした。
(能勢産直センター 佐々木 千鶴)
宇宙人の目で見たら
能勢町議 難波 希美子
元日の能登半島地震には皆さん、驚きと悲しみと不安を感じられたことでしょう。被害に遭われた方、その関係者の方々には、お悔やみとお見舞いを申し上げます。また、復旧のために現地で日夜活動されている方々には敬意を表し感謝を申し上げます。
今現在2月半ばでも北陸の地震は続いているようです。本当に不安です。
能勢町でも一昨日、昨日と連続して震度2~3の揺れを感じました。ここ最近は京都府南部・兵庫県南東部で地震が多発しています。阪神淡路大震災の1~3年前には、兵庫県南東部の地震が頻繁に起きていたことを思い出し不安です。
地震や火山噴火が起きると地球は生きていると感じます。微動もしています。毎年ハワイは8㎝ずつ日本に近づいており、計算上では、約8000万年後には日本とハワイは繋がるそうです。数億年前の地球は1つの大陸でしたが分裂していきました。地表が動く事によって地形や生きものが多様になり、自然が豊かになりました。地表の動き、自然の営みは人間に安らぎを与えるだけでなく、そこに人間の生活があれば脅威にもなります。地表が動くその場所に人の生活があって被害が出ると「災害」となります。
一方で、温暖化による気象の変化である気候危機、原発や核実験などの放射性物質放出、そして戦争は人間自身が作り出したものです。災害というより「人災」という方が正しいでしょう。
人災は、減速させられますし、止めることも不可能ではありません。人災を防ぐことは天災を防ぐより簡易なはずです。なのに、逆行する今の社会。「レミングの死の行進」には種の保存という意味があるようですが、人類の行き先には何があるのでしょうか。
もっと大きな視点、宇宙人の目で地球を見たら、人類という生物は呆れかえるような事ばかりしています。人類は他の生物にはない英知があるのに、なぜ共に平和に生きるという選択をできないのか。宇宙人の私には不思議です。