2024年140便₋4
能勢産直だより
人出不足の問題
能勢産直センターは、配達員の年齢が高い方もいます。これからの現場の事を考えると、若い世代の方にも働いてもらえるように考えていかなければなりません。働く条件など他産直でも考えていますが、なかなか難しい状況です。
現在他の地域から若い世代の方が働きにきてくれていますが、能勢という地域では、高齢化で子供・世帯数も減ってきています。能勢でも探しますが、なかなか若い世代の方がいないと思いますので、他の地域でも探していきたいと思います。
人手不足の問題は他の産直でもあります。募集をかけてもなかなかすぐには決まらないことや、働きに来ても続かないこともあります。そういう時には、近隣で同じよつ葉として活動している産直がありますので、協力、応援一緒になって助けあっていきたいとよつ葉全体としても考えています。
産直の会議でも、産直の規模を考えて一緒になって大規模で行う統一営業やブロック的に行うブロック営業を積極的に行っていくことを重点的に考えています。人手不足の現場も、積極的に考えられて、営業を行えるようになっていて、よつ葉を広げていけるように全体で考えて頑張っていきたいと思います。
3月16日(日)参加する予定だった佐保姫祭は当日天候が悪く雨が降り残念ながら中止になりました。楊津小学校区まちづくり協議会が主催の佐保姫祭は、猪名川町に伝わる「佐保姫伝説」をテーマに「やないづの里」の魅力を紹介する祭りです。
今後6月22日(日)に再度開催される予定になっています。その時また川西産直と合同で同じ出店の形で参加したいと思います。また、お知らせを入れさせて頂きますので宜しくお願い致します。
(能勢産直センター 齊藤 直也)
能勢農場から
寿退社します
この度、結婚を機に能勢を離れることになりました。もともとは独立していたこどもどうぶつえんに入社して、後に能勢農場と合併して一つの会社になったことで、移動動物園に行ったり、施設での作業をするだけでなく、農場内で牛の世話・掃除などと仕事する幅が広くなりました。ただ、最初は同じエサ作りでも(もめることはありませんが)一人一人が違う手順・やり方で教えてくれるので、とまどうことが多かったです。他にも体の動かし方が違うこと、男女の力の差で困ることも度々・・・。これは、自分でコツを掴んで慣れていきました。そのせいか、歴代の女性陣の中では力持ちと一部言われましたが、そんなことありません! コツや知識もあるのでしょうが、自分より力持ちの人はいました。ちょっとした誤解が生まれた悲しい出来事なのでした。動物では、その仔ごとの個性に沿って世話をする大変さがありますが、それぞれの性格に癒されます。
一方で交流も広がりました。地域の人達、よつ葉の会員さん、職員の方々等、あまり話すのが得意ではない自分にとっては、社会勉強にもなる良い機会でした。とはいえ、未だまだまだまだな所。それでも(だいぶ?)マシになったんじゃないかと思いたいです。そして一年半程春日に移り、仕事を引き継ぎやれる事をしたりと日々過ごしました。今までの事を自分なりに活かしていきたいと思います。最後にお世話になり、ありがとうございました。
(能勢農場 西出 瞳)
静かな脅威
能勢町議 難波希美子
窓越しの風景に山があるって、本当に素敵だ! 広葉樹が多いせいか、季節ごとに山の表情も変わる。田畑の変化に人や生きものの営みが流れている。空は雄大で風の匂いも澄んでいる。能勢の暮らしが26年目になった私ですが、未だにこのダイナミックな自然環境に時折感動を覚えます。
そんな能勢町の魅力である里山の農地に、町は企業誘致を進めています。24ha(大屋根リング内の約4倍)の優良農地をつぶして、製造業の工場を中心とした「まちづくり」を粛々と進めています。ここは、一級河川である一庫大路次川の傍にあり、傾斜も緩く、大型機械も入りやすい様に圃場整備をした農地で、日当たりや風通しもよく耕作放棄地は全くありません。
町内には、町が発展しないのは、開発行為が大きく制限されている市街化調整区域の面積が広いこと、また、働く場所があれば若者は町外に出ていかないと考えている人たちがおられ、実際、営農を自らの手でしない地主さんも多く、企業誘致に期待をし、売却を望んでいる方もおられます。
しかし、町に具体的な誘致計画を聞いても「未定」という回答ばかりの「モヤモヤまちづくり」です。そのモヤモヤに翻弄され生れて初めて睡眠薬を飲まないと眠れなくなったという人もいます。
農地が自然環境に果たすプラスの役割は多大なものです。能勢が都心と比べて温度が低いのは、星空が美しく空気が綺麗なのは、生物が多様なのは、里山の緑の多さです。里山とは単なる自然環境ではなく、人と自然が調和した営みを紡ぐ共生社会です。コンクリートの工場はその共生社会を壊します。空気や食や水は、人間が人間らしく生きてゆく上には、自然環境が無くてはなりません。
そんな中、つい先日、コウノトリがその農地に舞い降りました。コウノトリは豊かな里山生態系の象徴でもあります。そんな田圃をつぶさせるわけにはいきません。私たちにとって「幸の鳥」になってもらいたいです。