メニュー
閉じる

よつ葉ホームデリバリー

農薬の体内汚染が深刻化

私たちの体の農薬汚染が進行しています。市民団体デトックス・プロジェクト・ジャパンは、今年から一般の人たちの尿を用いて検査してきました。検査する農薬は、使用量が多いネオニコチノイド系殺虫剤(ネオニコ)と除草剤グリホサートです。いずれも食品に多く含まれている危険な農薬です。
ネオニコが検出された人は、377人中357人で95%に達しました。食事に気を遣っている人が多く含まれていることから、この結果には驚きました。ネオニコは神経毒性が強い上に、免疫系を破壊し、その影響は世代を超えて受け継がれていきます。外国では規制が進んでいるのに対して、日本では規制を緩和してきたのです。対策は、農薬を使っていない食品を食べることしかありません。
除草剤グリホサートでは、検査体制が整ったのが最近ということもあって、測定は23人にとどまり、検出されたのは12人でした。この農薬は、日本では農作物に直接使うことはできません。公園、ゴルフ場、河川敷、校庭、鉄道や道路わきの除草などによく用いられています。
食品では、北米からの輸入小麦の汚染がひどく、特にひどいのがパンです。北米では、プレハーベスト農薬と言い収穫直前にグリホサートをかけて、小麦をすべて枯らしてから収穫するため汚染がひどいのです。この農薬も、発がん性や神経毒性、妊娠や出産への影響も確認されています。ネオニコ同様、次世代以降への影響もあります。対策は輸入小麦を用いたパンや麺を避けることです。

天笠啓祐さん

環境・食品ジャーナリスト。市民バイオテクノロジー情報室代表。「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」代表。日本消費者連盟顧問。