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よつ葉ホームデリバリー

急速に増えている有機フッ素系農薬

今やPFAS汚染の拡大、深刻化が問題になっている有機フッ素化合物ですが、批判され使用されなくなりつつある分野がある一方、急速に種類も使用量も増加している分野があります。それが農薬です。有機塩素系や有機リン系の農薬の代わりに、低毒性を売り物に開発が進められてきたのがネオニコチノイド系農薬ですが、この農薬もけっして低毒性ではないことが分かり批判され、さらにその次の農薬として使用量が増大しているのです。名古屋工業大学の調査によると、最近20年間では、開発品の5割以上が含フッ素含有物質だということです。とくに殺虫剤ではその70%がフッ素含有物質だといいます。

農薬は主剤にさまざまな添加剤を加えて製品化しています。添加剤としてよく使われているのが、植物や虫たちに主剤が浸透しやすいように用いている界面活性剤です。米国では環境保護庁が2022年12月にその添加剤のリストからPFAS12種類を削除しました。日本では削除どころか、大手を振って使用されています。

その有機フッ素系農薬の代表が殺虫剤のスルホキサフロルとフロニカミドで、ネオニコ系農薬の代替農薬として急速に使用量が増えているのです。毒性のメカニズムはネオニコ系と同じですが、なかなか分解されないというフッ素化合物としての性格を強く持っているため、効果が長続きする危険な農薬であり、大きな禍根をもたらす可能性が大きいといえます。