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よつ葉ホームデリバリー

2023年12月号(152号)-4

 

 

「J-POPと“男らしさ”から考えるジェンダー」

 

 

10月21日(土)によつばの学校番外編(職員向け講座)「J-POPと”男らしさ”から考えるジェンダー」を行いました。講師のふたりはよつ葉の職員で、京都南産直の河村さんはJ-POPを切り口に女性像・男性像の変遷について、大阪産直の鈴木さんは”男らしさ”という規範について、お話しいただきました。世間ではハラスメントの起こりやすい場のひとつとして職場をあげられることが多く、そのような社会状況に連動した問題意識に立脚し、考え、発信するメンバーが職員のなかから現われ、職員を講師に講座が開かれたということはとても重要なことだと思います。講師のひとり、河村さんに報告を書いていただきました。

 

 

 
日頃よく目にするメディアにおいて、あからさまな差別表現は少なくなってきていますが、一見して分かりにくい性差別はさまざまなところで残っています。そこでよつ葉の学校番外編の前半は「ジェンダー」をキーワードとして、J‐POPやアニメのなかで表現されている男女の役割やイメージ、そしてそれがどのように変化していったのか、について考えてみました。
時代を追って曲の歌詞やアニメのストーリーを見ていくと、そこで表現されている男女の関係性も変わっていくことが分かります。男性が正社員として働いて女性が家事をするという性別役割分業が強固だった時代は、強い男性とそれに従う従順な女性という関係が強調されていました。ところが非正規雇用で働く人が多くなると、涙を流す男性や独立心旺盛な女性をサポートするアニメのキャラクターが登場し、男性は強くあらねばという従来の「男らしさ」から脱却した男性像が見られるようになります。
後半は大阪産直の鈴木耕生さんに「男らしい」という言葉の基準はどこからきているのかについて語っていただきました。その基準の例として、常に強い存在であること、競争に勝ち抜くことをあげられていました。残念ながら「男らしさ」から外れていると自覚したときに、一部の男性は暴力に訴えてしまうこと、暴力に至るまでのプロセス、そして暴力を避けるためにできることについて、鈴木さんがこれまで読んでこられた本から得た知識に基づいてお話してくださいました。
現在は性に関する考え方も多様化しています。ジェンダーは固定されたものではなく、社会や時代の変化の影響を受けて変わっていくものであります。多様性が受け入れられ、住みやすい社会になって欲しいと思います。

(京都南産直 河村明美)

 

 

 

 

 

獣害問題とは ④

生口島ごちそうの森 長光祥子

 

  
「ごちそうの森」をつくり、仲間を増やすことで獣害被害ゼロ地域をつくりたい、というのも大きな目標です。達成のために日々、いろんな被害を受けた人の声と現場で感じるのは、考え方のズレです。普段からイノシシの動向や専門家とともに試行錯誤しているなか、駆除=被害を防ぐことではないと強く感じます。駆除は一つの手段でしかなく、被害を防ぐためには他のやるべきことがたくさんあります。しかし人は「イノシシが入った! 殺せ!」「昔はいなかったから全滅させれば良い」そんなふうに捉えることが多いのです。気持ちは分かりますが、イノシシのせいにしているだけでは被害ゼロにはたどりつけないし、駆除してもいたちごっこです。まずは被害減の考えを普及させていくことが大事だと、SNS や森歩きで伝えています。
イノシシは泥浴びが好きで、穴を掘ります。その穴に雨が溜まるとボウフラが湧く、ボウフラを食べに昆虫が来る、その昆虫を食べに鳥が来ます。鳥が種の入ったフンを落として、芽が生え草木が生えて森をつくります。またイノシシが穴を掘ることで、山を流れる水が池へ流れる、カチカチになった地表を耕し、雨水が地下浸透するようになっているのもよく見ます。人間の都合で見ると「いつもここを掘りやがる! 崖が崩れる!」と怒りを感じるところでも、よく見ると周辺の自然にとってはありがたいことをしているのではないでしょうか。
将来的には捕獲はもちろん、個人ではやりきれない対策を組織的に行っていきたいと思っています。そのためにもイノシシや地域の森を熟知して、何かあったら駆けつけることのできる人を増やしていく必要があります。行政は新規の免許保持者を増やすだけでなく、そういった方面にも予算を割くべきだと強く思います。
自然相手のことは、一朝一夕に解決しません。だからこそ向き合い続け、トライアンドエラーを繰り返し、自然と人の架け橋になれるよう、日々精進しています。(終わり)

 

 

INFORMATION

パルシックからビデオメッセージが届きました。

 

 

パルシックの現地スタッフ2人からのビデオメッセージです。
近しいひとを亡くしたり、ライフラインが途絶えていくるなかで、なんとか暮らしているガザの市民の状況が伝わってきます。
①https://youtu.be/qYwEf5rOJks
②https://youtube.com/watch?v=yrtpGfGCprA                 

ただ今、ガザでは戦闘休止をしていますが、今後活動が可能になった段階で、すぐに被災した人びとへ緊急支援を送るために準備を行っています。今の時点ではまずは食料と医薬品などの提供が必要となります。皆さんからの温かいご支援をお願いいたします。  

https://www.parcic.org/news/23297/

 

ゆうちょ銀行(ゆうちょ銀行から)
●記号:10180
●番号:77335011
●名義:特定非営利活動法人パルシック

ゆうちょ銀行(ゆうちょ銀行以外から)
●店名:〇一八
●店番:018 (普通)7733501
●名義:特定非営利活動法人パルシック

 

パルシックHPに「ガザスタッフの声」などの現地の状況を随時更新しております。
併せてご覧ください。

 

 

https://www.parcic.org/

 

 

編集委員からの一言

 

 

 よつ葉ホームデリバリーは関西一円のいろんなところに大小さまざまな配送センターがあります。いつもはそれぞれのセンターで配送業務をしており、コロナ禍前はイベント、即売会、チラシ撒きなど、近隣センターとよく行き来もあったりしたのですが、ここ3年はコロナの影響もあり往来が少なくなりました。
 会議もリモート参加が増え、直接顔を合わせる機会が減っていました。最近になって、またようやく他のセンターと行き来が増え、近隣センターと合同で即売会などをしているので、外に出ていく機会が増えました。またいろんな人と顔を合わせて仕事ができるようになりました。僕は外に出たり、いろいろな人と会うのはワクワクするので、楽しく仕事をさせてもらっています。
 いろんな場所でいろんな人と仕事ができるのもよつ葉の魅力かなと思っています。これからも大きなイベントや小さなイベント配送センターの即売会などに出向いていこうと思っていますので、もしどこかでそれらしい配送員を見かけたら気軽に声を掛けてくださいね。特徴は濃い顔です。

(淀川産直 奥中宏之)