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よつ葉ホームデリバリー

2023年8月号(148号)-1

お米キャンペーン 山形産地交流会
生産者と消費者の架け橋として


新型コロナウイルスの感染拡大で延期となっていた、生産者と会員さんとの産地交流会を4年ぶりにようやく再開することができました。
よつ葉の農産部門を担当するよつば農産では、毎年10カ所程度の産地・生産者との産地交流会を行っています。北は北海道から南は九州の産地、米産地から野菜や果物の産地までさまざまな地域へ訪問し交流をします。年間を通して産地へ訪問する会員さんは100名程度。決して多くはありませんが、毎年それだけの会員さんが産地を訪れてカタログに載っている生産者と交流し、その地域に触れていただいています。
産地交流会では実際に農作物をつくっている畑や田んぼの見学や収穫などの作業体験だけでなく、農家さんたちがいつも食べている郷土料理をごちそうになったり、地域の伝統工芸に触れてみたり、訪問する産地によって内容はさまざまです。生産者は農業の楽しさや苦労など、日頃の思いを会員さんに伝える機会となります。そうした交流を通してお互いの距離が近づき、新たなつながりが生まれています。
今回は「お米キャンペーン」企画で南陽アスク、神室産直、森谷果樹園に訪問してきました。まだ参加していない会員の皆さんも、ぜひご参加ください。きっと素晴らしい出会いが産地交流会にはあります。 

(よつば農産 横井隆之)

 

 

忘れられない言葉

南陽アスク 黒澤信彦

 

よつ葉とのお付き合いは、阪神淡路大震災の翌年からで、数えること27年になります。今回の産地交流会を前に、ふと2011年3月11日の東日本大震災によって引き起こされた、福島原発事故を思い出しました。

当時、その原発事故によって東北の農産物は大打撃を受け、取引先のスーパーからは取引停止、お歳暮のカタログからも外され、順調に伸びていた輸出米までもがストップとなりました。これから先どうなるのかと不安になっているとき、「よつ葉のイベントでお米の試食販売をしませんか」という提案をいただきました。

藁にもすがる思いで、大阪に来たのを覚えています。よつ葉の会員さんと直接話をしながら、米の販売や試食をするなかで大変勇気づけられたことや、なかには「東北の米は放射能汚染されているから嫌だ」とはっきり言われたことなどを思い出します。

あれから月日は流れ、今年4年ぶりに産地交流会が開催されました。久しぶりに会員さんと面と向かっていろいろと話しているなかで、「よつ葉にはあって、他のグループにはないものとかありますか?」という私の問い掛けにその会員の方は「生産者に直接訪問することなんて他ではあまりやっていないと思います」と答えられました。

以前の産地交流会で、引率をされていた深谷さんが言っていた、忘れられない言葉があります。「よつ葉のお米は確かな生産者がいて、確かに配達する人がいる。価格だけの価値じゃなく農家の気持ちも尊重する。よつ葉のもうけはなくとも農家と消費者の架け橋でありたい」と仰っていたのを強く覚えています。そんなよつ葉だからこそ、こんなに長くお付き合いできたんだと思っています。

産地交流会のおかげで、いろんな会員さんとも直接お話でき、生産現場の思いを伝えたり、いろんな学びや気づきもありました。これからも、生産者と消費者の架け橋となって、食をつなげてもらえるよつ葉であってほしいと強く願っています。

 

 

熱い想いと人とのつながりの大切さ

川西産直会員 坂田朱美

 

初めての産地交流会へのドキドキと初めての山形県へのワクワクを抱えて、早朝の伊丹空港に到着。そこにはまるで昔から知っているような参加メンバーとスタッフさんが待ってくれていて、すぐに和気あいあいムードで始まった旅。

山形に到着すると、早速、生産者さんとお会いして、実際に田畑を見せていただきながら交流が始まりました。どこまでも続く広い空と遠くに見える山々、おいしい風…。生産者さんの大きな田畑や育ち始めた稲や大豆の苗を見ながら農業の現状、無農薬栽培を続けるための取り組みや後継者問題、私たちからの質問にも気さくに答えてくださいました。

お待ちかねの夕食会では、美しくておいしい料理に舌鼓を打ちながら、後継者の息子さんたちとも無農薬栽培の現状や問題点を熱く語りあったり、昼食会では男性たちがついてくださったお餅に合わせて、奥さまたちが腕を振るってくださった郷土料理をいただきながら、ご家族や山形について談笑しすぎて、時間が足りないくらいでした。

都会生まれ、都会育ちの私にとってはすべてが新鮮かつ驚きの連続で、〝リアル農家さん〟とこんなに身近で交流できたことはとても貴重な体験となりました。少し高いけど、今では手に入る無農薬・オーガニック商品…。

私たちがそれらを当たり前のように購入できるのは、その裏で生産者さんの想像を絶する努力と諦めない強い想いがあってこそ、そしてよつ葉さんが生産者さんと私たちをつないでくれているからなんだと改めて実感し、やはり熱い想いと人とのつながりの大切さを再認識しました。

参加して本当によかったと何度も感じる3日間でした。こんなにすばらしい機会をつくっていただいて、みなさま本当にありがとうございました。またぜひ(何度でも)参加したいです。