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よつ葉ホームデリバリー

2024年2月号(154号)-2

 

 

人を想ってつくったごはん

 

はじめまして。「うぶすな」を立ち上げた平田えりと申します。私は本業として弁護士をしています。数年前に東京で執務していたころ、規則正しい生活とは縁遠い日々を送っていました。そんなある日、ずっとお世話になっているお姉ちゃんのような存在の美容師さんが、私の顔色を見て、「大丈夫? 食事だけでも見直してみたら?」と言われ、一週間分のお弁当を届けてもらうようになりました。お弁当をいただいてみたら、ふっと緊張が緩んでいくのを感じました。旬の食材で余計なものは何も使っていないやさしい味。そしてお弁当には毎回、あたたかなお手紙を添えてくれました。誰かが私のことを想ってつくってくれたごはんは、こんなにも暖かくて、おいしいのかと。そのようなお弁当をいただくうちに、少しずつ私は心と身体の健康を取り戻していきました。
その後、会社を経営する父が事業承継して第一線を退くことになりました。父は「第二の人生、せっかくなら人に喜んでもらえることをしたい」と話してくれ、私がぼんやりと抱いていた食の事業を、二人三脚で立ち上げることに。「うぶすな」は自分自身と、大切な人の心体がどうか健やかであってほしいという切実な想いを、カタチにしたものです。そして日本で1200年息づく知恵と美意識を、後世に継いでいきたいと思っています。「産土(うぶすな)」には産まれた土地の農作物をいただき、私たちもやがて土に還っていく、自然との一体性や循環というイメージを込めました。食材は主に、福岡・九州育ち。憧れのよつ葉さんで、素敵な皆さまにうぶすなごはんをお届けできることが嬉しくて、有難くて、たまりません。おいしい笑顔をお届けできますように、心を込めておつくりいたします!

           (平田えり)

 

 

 

■うぶすな(福岡県福岡市)■

二十四節気の知恵、美意識を軸に、自然のリズムにあわせた心地よい暮らしをお届けすることで、みんなが健やかに過ごしてほしい。薬膳の食養生をコンセプトに、地元・九州の原材料を使い、添加物に頼らない薬膳弁当やスープなどを製造している。

 

 

循環の島、久米島

 

  沖縄本島から西へ約100キロ、那覇空港から飛行機で約30分に位置する久米島は、自然豊かな山、青い海に囲まれた周囲約45キロの島です。琉球王朝時代は琉球一美しい島として「球美」と呼ばれ、水が豊富で、かつては稲作も盛んに行われ米の島として自給可能な島といわれていました。農業、漁業、観光、海老養殖、絹織物など各種産業があり、農業はサトウキビを主要作物として畜産、花卉、甘藷、島ラッキョウ、カボチャ、ジャガイモなどが生産されています。
久米島には沖縄の全種類の土が存在するといわれ、その代表が赤土です。根に必要な通気性や保肥生を備え、この土で栽培された作物のおいしさには定評があります。「久米島赤土の会」をグループ名とし、農薬や化学肥料をできる限り使用せず、環境に負荷を与えない循環型農業に取り組み、亜熱帯の気候をいかし、他の国内産地より一足先にジャガイモやカボチャを出荷しました。
「久米島赤土の会」が力を入れているのは、病害虫に負けない土づくりです。畑に投入する堆肥は、牛糞、バカス(サトウキビの搾りかす)など、島内の排出物を原料に、何段階もの工程を経て発酵させます。なかでも重要な土壌菌は最終段階で堆肥の一部を土に戻し入れ、培養し続けています。循環型の土づくりを基盤に農家自身が「安心して食べられるもの」を生産し、商品としてお客さまに提供するためにメンバー同士の圃場視察、情報交換、勉強会を行い、品質向上に努めています。そんな私たちのジャガイモとカボチャをいっぱい満喫してください。   
 

      (保久村 学)

 

■久米島赤土の会沖縄県島尻郡)■

沖縄は農業が盛んな島。しかし高温や台風、水不足などで安定供給が難しく、沖縄の農業は非常に厳しい環境に置かれています。そんな沖縄農業の課題を解決するために立ち上げられたのが「久米島赤土の会」です。

 

緊急レポート

 

被災した生産者を訪ねました!

関西よつ葉連絡会事務局  松原竜生

 

  元旦の静けさを襲った能登半島地震で被災した生産者を訪れるため、1月13日の早朝より能登方面に向かいました。よつ葉の生産者は金沢などに仕事場や自宅がある方が多く直接的な被害が少ないのですが(それでもご自宅が倒壊などのケースは多々あります)、その生産者がお付き合いしている水産業や農業を営まれている方は能登半島にも多く、いまだに連絡が取れない方もおられます。
またコーヒーやハーブティーでおなじみのフェアトレード団体パルシックさんのスタッフが能登町に入り込み行政の手の回らない、いくつかの小さな避難所でボランティアをされていると聞き、そこで使ってもらえるような物資をお届けする目的もありました(パルシックさんはガザ地区にも現地事務所があり、パレスチナ攻撃で大変なときにも変わらずの迅速な動きで、頭が下がる想いです)。まずは物資の受け渡し場所として、北陸の新鮮な鮮魚セットをお届けしてくれるタカショク・中尾さんのご自宅に伺いました。中尾さん自身は金沢市内なので被害がなかったとのことで、保管・受け渡し場所として快くご自宅を提供してくださり、さらに後日にはパルシックさんが積みきれなかった物資に加え、女性用の下着などをたくさん用意し能登町へ運んでくださいました。お付き合いしている生産者と連絡が取れず涙ぐみながら心配されていたのですが、そんな状況のなかでも誰かのために動く姿を見ると、東北のときも熊本のときもそうでしたが、普段からこういう方たちがつくったものを会員の皆さんに届けられることを幸せだと感じます。
また志賀原発のある志賀町にご自宅があり、金沢市内に避難しておられる生産者も。その日は家の片づけをされているということでお伺いしたのですが、原発のすぐ近くにある福浦港という小さな漁港には痕跡からして2~3ⅿの津波が来たようで、地震の揺れによる家屋の倒壊に加え、その集落に被害の爪痕を残していました。今回の地震では各地で地面の隆起やひび割れが見られるのが印象的で、志賀原発の真ん前の道路でも大きな亀裂があったことを付記しておきます。
それ以外でも、いまだ半島にある農場や施設の状態を確認する術がない生産者や、お付き合いのある方の安否が分からない生産者が不安に毎日を過ごされています。既に「Life50号」から始めている呼びかけに対し、たくさんの方から支援が集まっています。自然豊かな北陸から自然の恵みを届けてくださっていた生産者を支えるため、何とぞご協力のほどよろしくお願いいたします。

 *4面に被災状況とカンパのお願いを掲載