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よつ葉ホームデリバリー

2024年9月号(161号)-4

 

 

脱原発の市民グループをきっかけに    

 

京滋産直会員  玉崎洋子

 

こんにちは! 今日は大津の三井寺境内で毎月第3日曜日に開催されている「オーガニック&つながるマーケットしが」の紹介をさせてください。
2011年の東日本大震災の福島原発の事故後に「ネットワークあすのわ」という脱原発の市民グループを立ち上げ、そのメンバーの数人で2012年春に「オーガニックつながるマーケットしが」を三井寺さんの境内をお借りして始めました。その何人かは「放射能から子どもを守る保養キャンプ」も夏から始めました。まずは、安全で安心できる食べものを直接生産者さんから買えるマーケットをやりたいということ。そして、原発事故後に不安、心配やどの情報を信じていいかなどを話せたりする、つながる場が欲しかったこと。保養キャンプの資金を集めるためでもありました。
マーケットのなかでもよつ葉さんのカレーパンや担々麺(米粉麺)は不動の人気です! 他にもビーガンライスバーガー、天然酵母パン、無農薬のお野菜や調味料、焼き菓子、和菓子、とろろ昆布、コーヒー、お花、ドライフラワー、本屋、灰の洗剤、整体、ネパール雑貨、オーガニックコットンの服や下着などなど、すべてが安心、安全な優しいものです。そして、マーケットではステージで「野外寺子屋」もやっています。講演会や勉強会、ライブやワークショップなどや社会問題も取りあげます! 段ボール獅子舞も舞います。
9月15日のマーケットでは「パレスチナ・アマル」の北村記世実さんにお越しいただき、パレスチナの刺繍のワークショップとお話も少ししていただきます。北村さんは2017年より、ガザの難民女性の自立支援のためにUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)のパレスチナ刺繍プロジェクトSulafaの刺繍販売を行っています。よかったらぜひご参加ください。つながり、支えあって平和を築いていきましょう~。

 

6月には在日パレスチナ人ムハンマドさん(真ん中)のお話し会があった

 

*予定していた「パレスチナ・アマル」北村さんのお話しとワークショップは10月20日(日)に延期になりました。


 

 

 

 

 

 

3回連載ー農業×農産加工=豊かさ⁉③

 

べじたぶるぱーく 植田絵美

 

  幼少期、親に連れられて剣山と石鎚(いしづち)山という四国の山に登りました。登り初めはしんどいばかりなのに上の方に行くにつれだんだん空気が澄んできて、もやもやしていた気持ちもスーッと晴れて、逆に力が湧いてくるような感覚に驚き、山や自然に惹かれるようになりました。
また、小学生のときの調理実習で桜もちのつくり方を教わり、家でも庭の桜の木の葉っぱを塩漬けにしてつくってみて、それが格別においしく、身近な自然のものが手を加えることでおいしく食べられるように変化することを知りました。
また、大学生のときにWWOOF制度を利用して訪れたオーストラリアの農場では牛を飼いミルクを搾り、チーズをつくり、野菜やバナナなどを育て、生活の一部を自給して暮らしていて、パントリールーム(食品庫)にジャムやソースなどの瓶詰め食品、チーズ、穀物などが保管されおり、季節ごとの「豊か」が集まると「すごい豊か」になること、農産物がたくさん採れたら旬の時期に加工して保存するという昔ながらの保存食品の知恵が豊かな暮らしにつながることを知りました。
能勢に移住し、初めは私も農業に従事したかったのですが、夫は「家族経営の農業はしたくない」という考えで、農産加工を担当するようになりました。当時は畑にあまり出られない悲しさが強かったのですが、今となってはやりがいを感じており、むしろ「適職だったかな」とも思います。
人生のいろいろなところにきっかけがあって、チャンスを逃すも生かすも自分次第、「ここまでやってこれてよかったな」と感じています。最後になりましたが、今後ともべじたぶるぱーくの活動を応援いただき、ご愛顧いただけましたら幸いです。拙い文章を読んで下さりありがとうございました。

(終わり)


 

 

「ハンガー・フリー・ワールド」キャンペーンのご協力ありがとうございました

 

 

 今回2回目になる「ハンガー・フリー・ワールド」の書き損じハガキ回収キャンペーンは通常は2回目となると回収も少なくなるものですが、

換金額 3,608,998円 封筒到着数1,330件 返信率 4.03%

 というたくさんの支援をいただくことになりました。なかでも返信率は前回は3.44%で前回よりも高くなっています。全体では1億6194万2654円、参加企業・団体は201団体になりました。皆さんの支援は種や農具の提供、栽培研修だけでなく支援から卒業するための住民の組織化に役立てています。今後ともご協力をよろしくお願いします。
 

 

編集委員からの一言

 

 

 毎年お盆の時期になると、私の住まい近くの公園では「地蔵盆」が行われる。今年は「熱中症アラートが出れば中止になります」という事前連絡はあったが、暑いなか、何とか実施された。地域役員の方々が朝から集まって準備にかかる。住職さんからの説法があり、そこからくじやヨーヨー釣りなど、子どもたちと交流しながら、縁日は進む。
説法では応仁の乱までさかのぼり、地蔵菩薩の信仰が広まったことが今の京都で多く行われている地蔵盆につながっているという歴史の部分。そして人間の煩悩についての話も。「私利私欲に溺れることなかれ」という教えには毎年自分を振り返るきっかけを与えてもらっている。いいように捉えているとは思うが、長男には今年は何か刺さるものがあったようだ。この日、弟には幾分やさしさがあった。
年々、参加する子どもが減ってきていたり、地域住民の関係も薄まってきているなか、小さな気づきを与えてくれる地蔵盆。住職さんの横に地域役員として座っているのは何十年後かの自分なのかなということもよぎったが、今後も脈々と続くことを願っている。

 

(ひこばえ 辻田浩司)