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よつ葉ホームデリバリー

2024年4月号(156号)-4

 

 

ハガキ緊急回収キャンペーン

 

認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド(HFW)

田中梨佳

 

 昨年の書損じハガキ緊急回収キャンペーンには、関西よつ葉連絡会のみなさま1374 名に物品をいただき、4,308,331 円のご支援となりました。ありがとうございました。(左下に詳細とお願い)
 

●少しでも何かしようとしてくれる。それが希望の光
 

 世界ではすべての人が十分に食べられる食料は生産されているのに、約7億3500万人が慢性的な栄養不足です(注1)。西アフリカのベナンでは、ウクライナから100%輸入していた小麦などの主要食料が高騰し、2022年には前年の3倍になり、約83万人が急性食料不安に陥りました(注1)。ウクライナ以外でもガザ地区、アフガニスタン、スーダンを一例に、紛争の多発と飢えは深刻です。気候変動による飢饉も経済的に貧しい地域で広まっています。国内の格差拡大や能登半島地震にも、多くの方が心を痛めていらっしゃると思います。苦しんでいる人はあまりにも多く、無力感を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
 私は中学生でHFWの活動に参加しましたが、人々の窮状を知るほど自分の生活に罪悪感を持ってしまい、活動から逃げ出した時期がありました。しかしアフリカの仲間が「見ぬふりもできるのに、少しでも何かしようとしてくれる。自分たちだけではどうにもならないなか、それが希望の光なんだ」と伝えてくれました。それから私は「できることを、諦めずに」と思い活動を続けています。
 

●食を守る活動に使わせていただきます
 

 活動地のひとつ、ベナン・ゼ郡の住民は市場の食材高騰に打撃を受けていますが、栄養不足には陥っていません。換金作物(注2)以外にもと、 HFWが広めてきた栄養価の高い地元作物が人々の命を守っています。みなさんのご支援は種や農具の提供、栽培研修、食べ方や栄養知識の普及などに使わせていただきます。支援から卒業するため住民の組織化も進めます。HFWは募金の他に書損じハガキなどを集めて活動に役立てています。再び専用封筒を配布させていただきますので、ご協力のほどお願いいたします。
 

(注1)国連食糧農業機関(FAO)、2023年
 

(注2)販売して、現金収入を得るために栽培する作物のこと

 

農村の風景は自分の手の延長線上にある①
                   
 

里山技塾 伊藤雄大

 

 30歳になった2016年に農業系出版社を寿退社し、妻の親戚が住む大阪府能勢町に無職のまま転がり込みました。現在は70aの露地畑でワンオペ農業をしながら、冬は造園業、夜は農業ライターと、三足の草鞋を履いて楽しく暮らしています。
 もともと農業を仕事にする気はありませんでした。きっかけは「家庭菜園でもやるか」と親戚に農地の相談をしたこと。「あるにあるけど、あそこを畑に戻すのは無理や」というネガティブな言葉が妙に引っ掛かり「畑にして驚かせてやる」と火が着いたのです。ところが、「言うは易し行うは難し」。借りた畑は妻の祖父母がやっていた元棚田。10年以上放置され、背丈以上のカヤが生い茂っていました。獣の運動場にもなっていたようで、崩壊したのり面から山水が流れ込み、底なし沼になっていました。まずは数100mもの排水溝をスコップで掘ることから始め、棚田を一段ずつコツコツと開墾していきました。
 畑が作物で埋まったのは4年後のこと。畑のてっぺんで人生最高の煙草を吸っていると、ふとこんな言葉が浮かんできました。それは「農村の風景は自分の手の延長線上にある」ということ。都会の風景は自分と無関係に変化しますが、農村の田畑や山、川などの美しい風景はすべて誰かの労働によって維持されています。働く人が増えれば美しくなるし、減れば当然、荒れていきます。
 後継者不足、耕作放棄地の増加、獣害の深刻化等々、町の農林業を巡る課題は盛りだくさんですが、これらを行政や専業農家だけに押しつけず、昔のように全員で少しずつ農業をすればいいんじゃないか。根っからのもやしっこで、オマケに超不器用な私にもできたのだから、他の人ができないはずはないのです。
 2020年に兼業農家養成塾「里山技塾」を開いたのは、こんな経緯があったからです。
 

 

 

編集委員からの一言

 

 

   昨年に家のネット環境を整えました。今までは速度の遅いwi‐Fiでしたが、コロナ禍によって家で仕事をしたり、学校の授業もオンラインでする日が出てきました。ネットの使用頻度が格段に上がり、途中でネットがつながらないといったことが学業にも影響するのは「まずい」と思ったからです。光回線を導入したおかげで、切れることもなくなり、家族のイライラも(特に息子)なくなったように思います。
 光回線を入れたときに新規の入会特典で「Netflix」が1年間無料だったので長女の受験中は封印していましたが、合格が決まって以降解禁されました。それぞれが見ているものはいろいろ。奥さんは韓国ドラマ、長女は日本のドラマ、長男はなぜか見てないですが、次男はアニメとジャンルがかぶることはなく、改めて「家族でも個性がいろいろだな」と感じました。ちなみに私は時間がなく、それぞれが見ているものを後ろから見ている感じです。時間ができたら過去に見たかった映画などを見たいと思っていますが、すでに無料期間は半年過ぎました。あと半年で見られるだろうか…。
 

(よつば農産 尾早 剛)