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よつ葉ホームデリバリー

2024年8月号(160号)-2

平田さん

 

健康な体ときれいな水を守る

 

■シャボン玉石けん福岡県北九州市)■

50年前から一貫して「無添加石けん」を製造・販売している。香料や着色料、酸化防止剤、合成界面活性剤を使わない石けんは誰でも使用することができる

 

 

 突然ですが、皆さんは石けんと合成洗剤の違いをご存じでしょうか。この質問をするとおよそ、9割の方は答えに困ってしまいます。ものや肌を洗うという用途は同じでも、その原料、製法、成分はまったくの別物です。石けんは一般的に天然油脂や脂肪酸を原料にして製造するのに対し、合成洗剤は一般的に石油や天然油脂を原料に、複雑な化学合成を繰り返して、まず合成界面活性剤を作り、そこに助剤や添加物を加えて製造します。

シャボン玉石けんが無添加石けんをつくるようになったきっかけは、先代が自社で販売していた合成洗剤が自身の皮膚トラブルの原因だということに気づいたことです。近年社会問題となりつつある「香害」もそうですが、人の体の健康に白黒つけられない、グレーゾーンにあるものをどう捉えるかを教えてくれている気がしています。今や市販されている食器洗剤や洗濯洗剤、ハンドソープ、シャンプーなど、あらゆる洗浄剤の9割以上が合成洗剤というのが現状です。

大手洗剤メーカーの宣伝力や巧みな表現によって、合成洗剤の使いやすさや便利さというメリットのみが強調されれば、生活者は自身の健康や環境のために何を選べばよいかを正しく判断することが難しくなります。自分自身は良かれと思っていることが他人は不快に思うことがあり、自分自身や家族、周りに影響を及ぼしている可能性もあります。環境や体のためにもっと何かをしたいという方がすぐ始められることのひとつが、石けんを使うことだと考えております。まだまだ伸びしろがある石けんをこれからも「健康な体ときれいな水を守る。」の経営理念を基に伝え続けていきます。

(平田勝稔)


 

萩森さん(左)と先代の浅海さん

 

納豆の先にある笑顔

 

(大阪府高槻市)■

1999年創業。原料の大豆、製法にもこだわった臭いの少ない、旨みの強い納豆は、苦手な人にも親しみやすく支持も高い。2024年から屋号が「納豆屋」から「高槻の納豆屋」に変わり、4月には直売所が併設された新工房をオープンした。


 

  こんにちは。はじめまして。私たちの会社は今年の春に法人化と同じタイミングで製造工房と併設した小さな納豆直売所をオープンしました。そこでは思っていた以上に来客された方々が納豆について、食について、さらには養生についても熱く語ってくださっています。直売所を通じてご近所さんとの出会いがあり、「食の語り場」となっていくのがとても嬉しく、私たちの納豆が皆さまの健康づくりの一端を担っているということが分かりました。改めてより一層の使命感を持って納豆製造をしていく気持ちになりました。

そんななか、オープンから2カ月がたち、よつ葉さんとのご縁により野菜、果物、こだわりの食品なども直売所に並べられることになりました。納豆と少しの自社製造の商品だけだった店舗が彩り豊かな店舗へと変身し、お客さまの満足度を向上することができました。私のおすすめする商品を安心して提供できることは、すべての生産者さんのおかげであり、感謝の気持ちでいっぱいです。

日々、納豆について語り合うなかで、納豆のアレンジ方法やよく合う薬味、調味料など、とても興味深く聞いてくださいます。またお客さまのベストアレンジが私たちの思いつかないものであることも多く、とても勉強になります。誰しもが「おいしい」を語るとき、自然に笑顔になっていて元気に満ち溢れています。年齢も性別も家族構成や背景もさまざまな人同士が「食」について楽しく語り合うひとときは、私たちにとってこれから先も貴重な時間になると思っております。今後も納豆の先にあるお客さまの笑顔を守れるよう、より一層頑張っていきたいと思っております。
   

(萩森夏子)


 

 

 

 

ちょっと寄ってみ。

 

「まずはごはん!」

認定NPO法人 CPAO

 

  「23歳のシングルマザーです。子どもが3人います。居場所がなく困っています」「家がしんどいから今からCPAOに行っていい?」「半年路上にいる子を助けてあげてほしい」「地域に食事を摂れてない子がいるのでつなげていいでしょうか?」など、本人や友達、関係機関から毎日のように私たちのもとにはSOSが届きます。私たちはシェアハウスやシェルターを運営し、いくつか小さな場所がありますが、大阪の活動拠点「CPAO kitchen」が最も活用されています。2020年1月、駅近でアクセスの良い場所に小さな古民家を購入し、コロナ禍で活動がストップした期間に自分たちでリノベーションを行いました。

 「まずはごはん!」というCPAOの活動を支えるセントラルキッチンとして、子ども、若者、シングルマザーらの居場所となり、カフェ運営の希望もかなえ、多機能なスペースをつくりあげました。現在ではチョコレートやコーヒーの工場としても稼働し、2階は事務スペースとなっています。昨年春からは月に1回だけですが、シングルマザーや若者らとカフェを始めています。またチャレンジできる場所としてシェアカフェやシェアキッチンとしてレンタルもしています。バリスタやショコラティエとなったシングルマザーや若者が丁寧につくるフェアトレードのコーヒーやチョコレート、支部の和歌山県橋本市で自然栽培した野菜や果物、ハーブを使ったスイーツやランチを提供しています。
辛い経験をしてきた若者たちが多く、仕事以前の問題も多々ありますが、「皆さんに喜んでもらえるものをつくりたい」と自分のペースで尽力する若者も出てきました。CPAOはいつも足りないことばかりで、てんやわんやしていますが、カフェではゆっくりしていただきたいと思います。ぜひ皆さまのお越しをお待ちしています!

(大阪産直会員 徳丸ゆき子)

 

手づくりのスイーツが並ぶ


CPAO kitchen:
大阪市生野区小路1-22-1
大阪メトロ千日前線小路駅2番改札徒歩8分
CPAO Cafe 営業
毎月第2土曜日 12:00~16:00
*詳細はfacebookやインスタグラム、HPでご覧ください