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よつ葉ホームデリバリー

2025年11月号(175号)-4

 

 

北陸新幹線延伸計画

        議会に請願書を提出

 

西京都会員  府立高校生

 

 

 

 
僕は幼い頃から身近な乗りものに興味があり、小学4年生の頃より廃止になる路線バスや鉄道を訪問しています。そのなかで、「移動や生活に困る」と話していた人々を目の前で見聞きしてきました。本来、公共交通はインフラであり、人々の生活を支えるものでなければなりませんが、その廃止によって人々の生活が脅かされている現状に違和感を覚えました。

 
 昨年10月、京都市内の画廊で北陸新幹線の延伸に関する催しに行き、それについてさまざまな人と話し、考えました。また今年4月にも画廊に行き、人々の平和について考えアドバイスをもらいました。そして、本気で北陸新幹線の延伸について考えていかなければと思い、延伸の白紙撤回を求める請願を出すことに決めました。
 
 僕が北陸新幹線の延伸に反対する主な理由は建設費がとても高く、目的が今の時代にそぐわないことです。建設費は現在、最大で5.3兆円とされています。開業は早くても30年後とされており、人口が減少している日本においてはこの巨額な税金を身近な生活を支えることに使い、人々の幸せにつなげるべきだと考えます。目的は速達性、利便性の向上、災害時のリダンダンシー(注)の確保などとされていますが、現行の敦賀乗り継ぎでも十分速く、これ以上の速達性と利便性向上を国民が求めているとは一概に言えるものではなく、東海道新幹線の代わりとしては現状で十分だと考えます。
 
 趣旨説明ではこのような思いを発言しました。とても緊張しましたが、楽しかったです。また多くの人に応援に駆けつけていただき心強かったです。反対派の議員さんが何も言わなかったことは不自然に思いました。ぜひ皆さんも北陸新幹線の延伸について自分ごとだと捉え、興味を持ってほしいと思います。これからも地道に、関心を持つ人を増やしていきたいです。
 
 (注)…冗長性や余剰を意味し、システムや構造物、インフラなどが、故障や災害に備えて予備や余裕を持っている状態

 

「北陸新幹線京都延伸を考える市民の会」の

署名用紙などに使われたイラスト

イラスト:ふしはらのじこ

 

 

 

 

 

FM宝塚 マルシェ報告

 

安心して食べられる環境を引き継ぐ

 

川西産直 武井雅和

 

 今年7月に発表された最新の人口統計で、珠洲市は10000人を切りました。さらにこれは住民票上の数字であり、実際の居住人口は5000人ほどではないかとも言われています。子どもや若者が減り、仕事やお店も少なくなるなか、「ここで子どもを育てて大丈夫だろうか」という不安の声も聞こえてきます。

 
昨年は地震を乗り越えて祭りにこぎつけた直後に土砂災害が重なり、心が折れそうになった方も少なくありませんでした。それでも今年も地域の人々は立ち上がり、9月13日には能登半島最大の山車「キリコ」が出る須須(すず)神社の祭りに合わせ、関西よつ葉連絡会とともに三崎地区で子ども縁日を開催しました。射的やヨーヨー、かき氷や焼きそばなどの屋台に子どもや保護者、地域の方々が集い、笑顔が広がりました。
 
さらに地域のお母さんの声から始まった米づくりも、多くの協力を得て稲刈りを迎えることができました。関わった皆さんと収穫の喜びを分かち合えることは大きな励みであり、子どもたちに食べてもらえるのを楽しみにしています。

昨年元日の発災以降、珠洲市では人口減少や生活の困難が一層加速していますが、それは珠洲だけの課題ではありません。大阪でも物価高騰の影響で日々の食事や光熱費に苦しむ親子や、孤立する家庭が増えています。不安や貧困は社会全体に拡がる問題です。
 
私たちCPAOは珠洲でも大阪でも「食べることを共にし、つながりを育て直す営み」を大切にしてきました。珠洲での取り組みも関西よつ葉連絡会をはじめ、多くの方々の温かい協力があったからこそ実現できたものです。そして、珠洲市でつながったご縁をこれからも大切にし、共に歩み続けたいと思います。
 
子どもや親子が安心して暮らし、笑顔で過ごせる場所を一緒につくり続けること。共に生き、共につくる。そのアクションを重ねていくことが、未来への希望になると信じています。

 

 

「こどもどうぶつえん」のやぎ

 

 

 

編集委員からの一言

 

 サッカー日本代表がブラジルに勝ちました! いろいろと条件は揃っていましたが、親善試合とはいえ、A代表では初勝利になります。前回のワールドカップを彷彿(ほうふつ)とさせる試合運びから、家族での応援にも熱が入ってしまいました。まさか、こんな結果になるとはほとんどの人が思っていなかったはずです。
 
試合後、小学生の息子は「今日はええ日やったなぁ…」とご満悦で、次の日に備えて就寝しました。そんな息子はサッカーを習っています。土日はほとんどが試合や練習。なかなか大変ですが、今回のブラジル戦が大きなモチベーションになっているようです。
 
「今後も続けていきたい」と言っていますが、息子が中学生になる時分に、放課後に行う部活動が地域移行されるという話を耳にしました。教師の負担が少なくなるのは大きく賛成できるのですが、個人負担が大きくなることで、家庭の事情によっては習いごとができなくなることがあるようにも思います。
 
まだはっきりとしたところは分かりませんが、子どもたちが平等に取り組めるように考えていってほしいものです。

(ひこばえ 辻田浩司)