メニュー
閉じる

よつ葉ホームデリバリー

2026年10月号(186号)-4

 

 

 

惜別 祝島 山戸貞夫さん

 

貞夫さんの遺志を忘れず、

「原発」に反対し続けていきます。

関西よつ葉連絡会

 

 

「祝島島民の会」の会長を長らく務め、上関原発反対運動の中心を担ってこられた山戸貞夫さんが、9月10日に永眠されました。まずは、心よりご冥福をお祈りいたします。
 
1982年に計画が持ち上がった上関原発は、離島である祝島の集落から海を隔てて4㎞も離れていない場所が建設予定地でした。暮らしそのものが海をはじめとした豊かな自然と一体である島の人々にとって、それは許しがたい暴挙であり、島ぐるみの反対運動へと拡がり現在に至っています。
 
折しも本紙の7月号で長男の山戸孝さんにご寄稿いただきましたが、祝島と関西よつ葉連絡会とは、原発反対運動のなかで出会い20年以上のお付き合いがあります。継続的に運動を続けられるよう、また関西の地でも問題を発信し広げていけるよう、島で生産される水産品や農産品を取り扱ってきました。島民をはじめとした上関町民と支援者たちによる約30年にわたる反対運動の末、福島第一原発事故を契機に建設計画は中断し再開の見込みがない状態ですが、2023年には使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設計画が持ち上がりました。これは中国電力だけでなく関西電力も相乗りの計画であり、関西に住む私たちも注視していかなければなりません。
 
「漁師は獲れた魚が余れば農家に持って行き、農家は採れた野菜や果物を漁師の家に持って行く…。この島には、そういう経済学の統計には表されない助け合いや支え合いがあるからこそ、あまりお金はなくても生きていけるし、反対運動も継続してこられた」。…その言葉は非常に示唆に富みます。豊かな自然を壊し、その自然とともにある暮らしを壊し、いったん計画が持ち上がれば、建設には至らずとも人々の心を、人と人とのつながりを壊してしまう原発という存在を、私たちは決して容認することはできません。貞夫さんの遺志を忘れず、全廃に向け反対し続けていきます。

 

 

 

 

50周年 その先へ

 

食べものは命・

食べることは生きること

 

やさか共同農場 佐藤大輔

 

 

こんにちは。やさか共同農場の佐藤です。よつ葉の皆さま50周年、誠におめでとうございます。これまでお米・野菜やお味噌などを通じて、生産・流通と消費の関係をつくる取り組みに関わらせていただき、大変に感謝しております。
 
よつ葉さんとの出会いについて、先代に聞いてみたところ「ずっと昔だな、よつ葉の創設のころからだな…」。その様子から、これ以上聞くのは止めておきました。
 
私にとっては、20年前(たぶん)の産直センターでの同乗研修が出会いでした。能勢農場での懇親会でも流通が生産現場を持つ意味など、いろいろと勉強させていただきました。その後、2008年に世羅協同農場が設立され、2009年に広島生き活き農産が誕生して宅配が始まりました。このころは、激動でした。瀬戸田農場にも何度も行かせていただき、キャラが濃ゆい皆さんに圧倒されていました。今思えば、このころのよつ葉さんは好かなかったですね(笑)。佐藤隆(先代)感が前面に出ていました。私も若かったので、酔っぱらうと近藤さんに愚痴っていました。そのたびに「せやな、でもな」っていつも笑いながら、聞いてくれていました。感謝しかありません。ありがとうございました。このころは先代が出れば、私は一歩下がるようにしていましたので、コロナ禍のせいもあり少し距離を感じていました(個人的に)。
 
昨年の秋、久しぶりによつば農産さんと弥栄で稲刈り交流会を開催できたことは、非常にうれしかったです。初めて参加する若手生産者にも「これがよつ葉だ! 消費者さんと直接会って、話せる関係」を伝え、改めて交流する意味や楽しさ、大切さを感じました。続けて、11月の「お米のシンポジウム」でも登壇する機会をいただきました。米騒動なんてもんは減反が始まった頃から始まっていて食管法や種子法が改正されるなど、今この瞬間もずっと続いていると思っています。米や食べものの価値が“円”でしか語られず、メディアも農政も不安をあおるばかりで、とんでもない世の中です。小規模な農家や農村がどれだけ疲弊しているか、本当にやりきれなくなります。ですが、私たちもよつ葉さんも、止まるわけにはいかないはずです。半世紀前からのバトンを次につなぐ使命があります(勝手に思わせて下さい)。食べものは命、食べることは生きること。これを一人ひとりが心の真ん中において、生産者も流通者も消費者も一歩も二歩も前に踏みだし集い語り、感じ支え合う関係を一緒につくらせてください。どうぞ、これからも一緒に「これがよつ葉だよね」を子どもたちに残し伝え、楽しく関わらせてください。末永くよろしくお願い致します。

 

 

編集委員からの一言

 

 

 

 よつ葉が50周年を迎えることになりました。50年前の私は9歳でした。その当時想像もしていなかったものが今、現実として現れています。例えば、携帯電話(スマートフォン)さらにはAI(人工知能)などです。
 

 さて、未来ということで思い浮かんだのが手塚治虫さんの「火の鳥・未来編」です。西暦3404年の地球の未来が描かれています。人は核戦争の放射能の影響により地上では住めなくなり、地下都市を築いて暮らしています。
 

そのうちの2つの大都市(国)の指導者であるAI同士が口論になり、戦争をすることを決断します。そして同時に核兵器のボタンを押すことになり、ほとんどのあらゆる生命が消え去ってしまいます。このようなことが、実際に起こる可能性はあるのでは…。
 

 「生きるとは?」「本当に大切にしたいものは何なのか?」。人間の生き方、在り方が問われていると思います。AIとの関わり方もよく考えないといけませんね。次の50年後、花が咲き小鳥のさえずりや虫の声が聴こえ、多様な生きものたちと一緒に暮らせている、自然豊かな地球でありますようにと願っています。

(奈良産直 松本恭明)