2026年6月号(182号)-2
ともに声を挙げようではないか
■山形・行者菜生産グループ(山形県長井市)■
希少な山菜の行者にんにくとにらの交配種である「行者菜」の栽培に取り組む生産者グループ。フォークソンググループ「影法師」のメンバーが発起人となりスタート。農業経験のない人も参加しながら、栽培を広げ、今では地域を代表する作物になっている。

影法師のメンバー
(右端が遠藤さん)
フォークソンググループ影法師は行者菜などをつくる傍ら、首都圏と地方の格差、価値観の違いを歌った「白川以北一山百文」、震災復興支援ソング「花は咲く」のアンサーソング「花は咲けども」など50年にわたり、100曲を超える楽曲を発表してきました。「戦争を知らない子供たちへ」は10年前に発表した歌のリメイクです。当時のアメリカの大統領は一期目のトランプ氏。当時はまだ理性が効いていたのか、現在と同じようなことを進めようとしたが、うまくいきませんでした。一方、日本は安倍晋三氏で安保法制などを強引に推し進めていました。
それに危機感を覚えた作詞担当の青木が書いたのが、私たちの世代を象徴するあの歌、「戦争を知らない子供たち」への、45年後のアンサーソング「戦争を知らない子供たちへ」でした。その後、アメリカの大統領が大人しい人に代わったため、この危機感は表面上薄れるようになり歌う機会が減っていきました。第二次トランプ政権になり、より豪腕になった大統領はその権力を余すところなく使い、世界を混乱に陥れました。何よりも多くの人命までも奪っています。平和国家日本の歴史がここで途絶えてしまうかもしれないこの事態を、「戦争を知らない子供たち」として見過ごしてしまってよいのかと、恒例となっている議員会館での集会から再び、歌い始めました。
僕らの子供や その子供たちが
殺し殺される 世界にはするまい
戦争を知らない 子供たちよ
なすべきことが 僕らにはあるはず
さらに新曲「ジャイコ・サナエ」とともに自主製作CDの発売を開始しました。戦争を知らない子供たちよ、ともに声を挙げようではないか!
(遠藤孝太郎)
島の暮らしを支える営み
■キョーワ(香川県三豊市)■
「地域とともに」をモットーに、香川県産の魚を中心に、できる限り地元原料にこだわった水産加工食品を手がけている。漁協、漁師たちと連携しながら、地元漁業を未来へつないでいく取り組み「伊吹島プロジェクト」も進めている。
キョーワは海産物の加工をしています。今回は私たちが参画している、香川県の「伊吹島プロジェクト」をご紹介します。このプロジェクトは瀬戸内海に浮かぶ伊吹島で長年受け継がれてきた、いりこ漁と食文化を未来へつないでいく取り組みです。近年は海洋環境の変化により、いりこづくりに適した魚が少なくなっています。そうしたなかで、島の資源を無駄なく活かし、新しい価値へつなげようとする挑戦が続いています。
これまでいりこ製造には不向きだった脂質の多いカタクチイワシを「釜揚げいりこ」として活かす取り組みは、持続可能な漁業を支えるだけでなく、伊吹島ならではの食文化を守り、伝えていくことにもつながっています。離島では人口流出が島の将来に関わる大きな課題です。「いりこ漁がなくなれば、島の存続は難しい」と言われるほど、漁業は島の暮らしを支える大切な営みです。伊吹島では子どもの頃からみんなが兄弟のように育ち、一枚岩となって暮らしを支えてきました。島民の強い絆が名産「伊吹いりこ」の高い品質を支えています。
島の文化や誇りを次の世代へ手渡していく大切な挑戦でもある、このプロジェクトはまだ道半ばです。漁師の皆さん、地域の方々、行政、そして私たちプロジェクトメンバーが力を合わせながら、一歩ずつ前に進んでいます。会員の皆さんの応援は、島の生産者の大きな励みとなり、未来につながる地域づくりや豊かな食文化の継承につながります。暮らしと地域を支え合う仲間として、ぜひ伊吹島プロジェクトの思いに寄り添い、「食べて応援すること」や、周りの方へ伝えていただくことを通して、ご参加いただけましたらうれしく思います。 (加地正人)
祝 南山茨木店オープン
“食育”という理念を体感できるお店
能勢農場 寺本陽一郎

昨年の4月に、関西よつ葉連絡会の内外を問わず惜しまれながらも「みーとはうす能勢」は20年近くの歴史に幕を下ろしました。その後のテナントを探すなか、当時交流が始まっていた京都を拠点に店舗展開している焼肉「南山」さんに呼び掛けたところ快く引き受けてくださり、晴れて2月8日にオープンとなりました。
「南山」の代表、楠本さんとの交流が始まったのは、意外にも土佐のあかうしの販売を始めた頃でした。能勢農場に土佐あかうしが初めて導入されたのが、今から12年前のことです。その後、放牧から肥育までさまざまな試験と知見を積みあげ、2024年の4月から販売を開始。すると、その噂が料理人の方々を中心に瞬く間に広がりました。現在のたくさんの人たちとの交流は、楠本さんとの出会いから拡がっていきました。その焼肉「南山」が私たちの拠点である、よつ葉ビルの1Fに茨木店をオープンしてくれたことは、これまでの私たちのあかうしの取り組みが継続され、さらなる高みへと押しあげる絶好の機会となると感じています。
焼肉「南山」は銘柄や等級にとらわれず、放牧や自給飼料といった独自の考え方を基に畜産農家から直接一頭丸ごと買い取り、店内で提供しています。一頭買いだからこそできる骨付肉までの熟成技術は、程よく水分が抜けて牛肉本来の旨味が最大限に引き出された逸品となっています。また店内はオープンキッチンで開放感があり、目の前で丁寧に切り分けられたお肉が生産者の想いと一緒に提供されており、単に焼肉を食すにとどまらない“食育”という理念を体感できるようなお店です。お肉以外の米や野菜などもよつ葉から提供していることからも分かるように食材にこだわりのあるお店なので、ご家族連れでも安心してご利用いただけます。ぜひ一度食べに来てください。私の一推しです。
